SSブログ

文庫本 「ブラック・ダリアの真実」 [BOOK]

読書の秋ですねー。
オバちゃん、こー見えて(どう見えて?)
意外にも、わりと活字好きなのです。
書店や図書館でなら、一日中でも居られます。
まぁ、食欲の秋でもありますので
天高くプクプク肥えながらも
本のページをパラパラ。(笑)


そーいや、まったくの余談ですが
さっき雑誌を読んでおりましたら、旦那に
「お前、ページをめくる音が激しいっ!」
と、非難されますた。
シャッ!シャッ!と、めくるのが早くて
おまけに、その音がうるさいそーです。
・・・・・・・・・・。そーなの?
なんか、先日の記事で書いた「ビールの注ぎ方」といい
思わぬところで、自分のガサツさを知る今日この頃。(笑)


最近、読んでたのは「ブラック・ダリアの真実(上・下)」。
昨夜、なんとか読み終えました。
仕事と家事の合間に、こつこつと5日間。


毎夜、睡魔と闘いながらの読書タイム。
無精して、ゴロ寝しながら読んでいたため
何度も本を手に、行き倒れになりましたが。(笑)


ブラック・ダリアの真実〈上〉

ブラック・ダリアの真実〈上〉

  • 作者: スティーヴ ホデル
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2006/09
  • メディア: 文庫
ブラック・ダリアの真実〈下〉

ブラック・ダリアの真実〈下〉

  • 作者: スティーヴ ホデル
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2006/09
  • メディア: 文庫


さて、この本。
本国アメリカでは、もっと以前に出版されていた作品らしく
ジェイムズ・エルロイ原作の、映画「ブラック・ダリア」公開を機に
翻訳され、日本でも出版されたそーです。


ジェイムズ・エルロイの「ブラック・ダリア」は
オバちゃん、すでに5~6年前に読んでいます。
(内容は、ほぼお忘れ状態!きかないで) 

ブラック・ダリア

ブラック・ダリア

  • 作者: ジェイムズ エルロイ
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1994/03
  • メディア: 文庫


後者・エルロイ(←危うくエロイと書きそうになりました)の作品は
ブラック・ダリア事件を題材にした、完全なるフィクションですが
前者・ホデルの作品は、ノンフィクションです。


と、いうよりね。
告発本なのです。


かの有名な、猟奇殺人事件を引き起こした犯人が
自身の、今は亡き実の父親であるという
大変、衝撃的な内容となっています。
この驚くべき見解は、本文最初の段階で提示され
以後、それを立証するさまざまな事実が
次々と、明かされていくことになります。
しかも・・・殺人は、ダリア事件1件ではありません。
かなりの数の殺人が、連続して行われていたと書かれてあるのです。
(共犯がいる犯行も含まれます)


また、著者の告発は、殺人犯である父親だけではなく
当時、その事実を知りながらも隠蔽したとされる
警察(LAPD)にも及びます。


1940年代~50年代にかけての、LA。
その時代、法を守るべき、市民を守るべき警察が
その機能を果たしていなかったという事実が
しっかり暴かれています。


読み終えて。
確かに、オバちゃんも
父親が犯人なのだろうと感じました。


著者が挙げる、数多い証拠の中には
正直、多少「こじつけ」っぽく感じるモノが存在します。
が、あまりにも「そうである証拠」が多すぎるのです。


もし、もしも、ですが
この著者の父親が、かの犯人であるのなら
その、知性と教養を備え、地位と権力もあわせもち
容姿端麗な紳士であった、ジョージ・ホデルという異常快楽殺人者は
多くの女性の命を、惨たらしく一方的に奪い去りながらも
自身は、91歳まで平穏に生き永らえたことになります。


これって・・・ね。
あまりにも、理不尽ではないでしょうか?
罰せられる事もなく、人生を全うできたのですから。
平均寿命よりも、ずーっと長く。
世の不条理を感じずには、いられませんね。


でも、それ以上に、もっともっと怒りを覚えるのは
その事実を隠蔽したという、警察(LAPD)です。


著者自身も、作品中に書いていますが
第一容疑者であったジョージ・ホデルを逮捕していれば
少なくとも、それ以降の犯行は起こらなかった
起こりえなかったのです。
犠牲者が、あれほど増えることはなかったでしょう。


自分達の保身のため、市民を裏切ったのです。
少し前に読んだ「暴かれた9.11疑惑の真相」でも感じましたが
いつの時代も、弱者は強者に喰われるしかないのでしょうか?
この、当時の警察の実態こそが、すっごく後味の悪い
いや、胸○ソの悪い、真実でしたね。


映画「ブラック・ダリア」。
観ようと思ってましたが・・・観る気が消失。
この本が、原作じゃないんですけどねー。
エルロイのフィクション作品が原作だから
この本自体は、関係ないんですが
なんか・・・気分じゃなくなりました。


ちょっとブルーになる本です。


nice!(0)  コメント(5)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 5

あめおんな

それ読みたいわ!
でも映画見るか本読んだ後がいい?
それだけじゃわかんない?

父親による犯行・・しかも、そうとう惨いんでしょう?
悪魔ですよね
by あめおんな (2006-10-31 18:27) 

ももじ

★あめおんなちゃん★
この本は、映画「ブラック・ダリア」や、
その原作となったエルロイ作品とは、全く別物です。
なので、どちらを先にしても、あまり問題ないかと・・・。
でも、個人的には、後で読んだほうがいいよーな・・・(^^;
ただ・・・これは、読んでて楽しいとかのワクワク感はないです。(笑)
全体に、おぞましい表現は、かなり控えてあるけど
下巻の最後のほうには、多少エグい写真も掲載されてるし。

悪魔ですよ・・・そーとー歪んでます!!
吐き気がするほどの、サディズムですね。
by ももじ (2006-11-01 08:01) 

o_k-a_k

二度と、このじじいは、この世にもどってこれないはず。そうとでも思わないと、ほんとに胸糞悪すぎますね。おっと失礼。。。
ももじさん、読書家なんですね~、尊敬。
by o_k-a_k (2006-11-01 11:35) 

tyorota

↑あ、上のコメント、ワタシでございます。
by tyorota (2006-11-05 07:33) 

ももじ

★ちょろ太さん★
もし、この父親が犯人だったら・・・
犠牲者にしたように、同じコトしてやればいーのに!って思います。
まぁ、もう死んじゃってますが・・・。
いや・・・読書家ではないです。
気が向いた時、興味のある本しか読みませんから。(笑)
読書家の人は、どんなジャンルの本でも読むんだと思いますよ~。
by ももじ (2006-11-05 11:18) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。